強迫性障害治療について

強迫性障害の主要な治療は、SSRIを主とした薬物、および認知行動療法です。

さらに病気自体や治療および対処などについて、クライアントさんや家族などに十分な理解をうながす心理教育は、治療的動機づけを高めかつ周囲からの一貫した支持を得て安定的治療環境を構築するうえで重要です

DSM-IV によるOCDの診断と評価

心理教育
症状の患者や家族の理解を高め、治療意志を強化する

薬物療法
認知行動療法
曝露反応妨害法

個々のクライアントさんの治療は、症状の特性や精神病理、治療的動機づけの程度などを考慮し選択します。薬物療法と認知行動療法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、たとえば薬物は、導入や継続が容易で即効性が期待される反面十分な反応が得られない割合が比較的高く、副作用や中断時の再発が問題となります。一方認知行動療法は、より有効性が高く効果の持続性や再発予防に優れますが、導入やアドヒアランスには、患者さんの状態や動機づけの程度などが大きく関わり、その効果は治療者の経験や技量にも影響されやすいという問題があります。実地臨床の多くでは、うつ病の併存などで認知行動療法は当初困難であり、薬物を先行させ、治療的動機づけを強化確認後、認知行動療法に導入するといった併用療法が一般的です。

曝露反応妨害法を用いることが多く、これまで恐れ回避していたことに直面化し(曝露法)、不安を軽減する為の強迫行為をあえてしないこと(反応妨害法)を継続的に練習します。その効果には、洞察や治療的動機づけの程度が影響する為、予めこれらを評価し適応を判断します。導入時には行動分析が重要であり、症状がどの様な場面や刺激により出現し、どの様な観念が生じて不安になるか、どの様な行為や回避を伴い、家族など周囲の巻き込みはあるか、日常や社会生活への影響はどの程度かなどを明確にして、治療目標を具体的に決めます。課題設定は、通常不安階層表(ヒエラルキー)の不安値の低いものから順次行うが、患者さんがいちばん治したいもの、生活や社会的機能に関連し治療効果を実感しやすいものなどを、優先させる場合もあります。当初はおおむね治療者主導ですが、自ら課題を考え、問題を分析し解決する方法を模索するなど、徐々に自己制御へ移行することが重要です。

(厚生労働省ホームページより)