主観的健康感に関する研究

今日においては,医学的な健康度だけで個人の健康を評価することは非常に難しい。
「健康とは,肉体的,精神的,そして社会的に完全に良好な状態であり単に疾病や虚弱さがないというだけでない」と世界保健機関
(WHO)で定義されている。

1946年にこのWHOによる健康の定義が紹介された当時は,健康要素に身体的,精神的要素に加えて社会的な要素が追加されていたことが高く評価されていた。
しかし中川
(1977)によれば,健康の定義が紹介された時は,これを測定することが出来ないという批判があった。
その後,その定義が含まれる概念を測定する技術が発達し,この定義が受け入れられるのに寄与した
(中川,1977)
こうして第二次世界大戦後はこの定義に基づき多くの健康指標が開発され用いられてきた。

わが国は戦後の高度経済成長を経て,人々の生活は豊かになり国民の寿命は伸びてきた。
そして生活様式や価値観の多様化した現代社会においては,身体的側面以上に健康の精神的,社会的側面の重要性,特に一人一人の生き方や主観性を重視した健康施策を検討する必要性が高まっている(三徳, 2008)
近年では自身の健康状況を自らが評価する指標として,主観的健康感(self-rated health )というの尺度を用いた健康成果が注目されている。
主観的健康感は医学的検査などによる客観的な健康度の調査が,困難な場合に,その代替え指標として,主に社会調査において活用されてきた。
客観的な指標は,専門家から見た評価尺度によって,健康状態を評価しようとするのに対して,主観的健康感は人々の主観的で自主的な判断に基づいて自己評価するところに特徴があると考えられている。
このように人々の健康の関心は,疾病から,生活の質
(QOL)といったポジティブな側面に重点が移り,QOL(Quality of Life 生活の質),生活満足度,主観的健康感などの,集団よりも個人レベルの指標が重要視されるようになってきた。
そして健康を促進するためには,これまでの病気の治療や予防という取り組みに加えて,今後は,「主観的健康」「幸福」「満足」「安寧」なども理解し把握する必要がある
(園田・川田,1995)

主観的健康感に関する,初期の研究は,1950年代後半より米国の老年学の領域ではじめられた。
米国では1972年以降のNational Health Interview Surveyの調査項目に主観的健康感に関する調査項目が導入された。
わが国でも1986年の国民生活基礎調査に主観的健康感が導入され今日まで続けられている。

わが国では,生命予後や生活機能を外的基準とした研究において主観的健康感が高いほど疾患の有無にかかわらず,生存率が高いこと,また生命予後の予測妥当性を持つことが明らかにされている(芳賀・柴田・上野,1991)

これまで主観的健康感と生存との関連を,年齢・世代別に観察した研究は少なかった。
いくつかの報告では関連性は高齢者のみでなく,若年層や中年にも見られること,85歳以上では関連が弱いことが示された(三徳,2008)

高齢者においては,主観的健康感が高いほど生活満足度が高いこと(Larson1978),また,健康状態の感じ方や生活満足感,健康に対するイメージは,健康にかかわるライフスタイルや生活習慣,生活行動に影響を与えるものであると報告されている(小笠原・渡邊・煙山,2005a)

高齢者においては,主観的健康感と生活満足度の相関は,認められている(小笠原・渡邊・煙山, 2005b)。

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臨床心理学領域修士 
(発達臨床心理研究領域) 
 

早稲田大学大学院修了  

公認心理師
(心理職国家資格)

東京公認心理師協会
(旧東京臨床心理士会)

日本公認心理師協会会員
公認心理師の会会員

ストレスチェック実施者研修終了

日本認知療法学会会員
日本TFT協会セラピスト
臼井式レイキマスター
(ティチャー)
 
日本心理学諸学会連合認定

心理学検定 特1級
(心理10領域全取得) 

その他経歴
大学脳科学研究所

フリースクール研究ラボ
上場企業管理職等  

1962年生まれ
性格 温厚
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